SUSTAINABILITY

写真提供:福岡市

環境方針

  1. 環境保全にかかわる法律や関連規則を遵守し、社会的責任を果たします。
  2. 循環型社会の形成を目指し、エネルギーや資源を有効利用し廃棄物の再資源化に積極的に取り組むことにより、環境負荷の低減に努めます。
  3. あらゆる環境課題に積極的に取り組み、また、環境活動に継続的に取り組むことを通して、広く社会に貢献します。
  4. 環境情報を積極的に公開し、入居テナント様や社会とのコミュニケーションを図ります。

オフィスビルにおける地球温暖化対策

2015年の「国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)」で採択された「パリ協定」は、世界の気温上昇を産業革命前に比べて2℃未満に抑えるという国際的な長期目標を設定しました。これに応じ、日本を含む参加国の政府は長期的な温室効果ガス排出削減目標を策定・発表しています。また、2020年10月、菅政権は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロとするカーボンニュートラルを目指すことを宣言しました。

紙与グループはその精神に則り、オフィスビルにおける省エネ・CO2排出削減や自然エネルギーの導入を行っております。紙与グループでは、ビルを設計するにあたり、構造、使用する材料、空調や照明をはじめとする各種設備など、総合的な視点で省エネ性能の向上に取り組んで参りました。ビル管理にあたっても、エネルギー使用量の”見える化”の導入をはじめ、きめ細やかな配慮で省エネを推進しています。ビルの省エネを効果的に進めるには、ユーザーであるテナントの皆様のご協力が不可欠なため、積極的に情報提供を行い、それぞれのビルに応じたコミュニケーションと連携に努めています。

また、既存ビルでは共用部のみならず専有部内に於いても空調設備更新やLED照明への改修を行っており、こうした取り組みにより、エネルギー使用量(原単位)を削減する効果があることを確認しております。一昨年度末に紙与渡辺ビル(紙与ホールディングス所有)における設備改修並びに照明LED化がカーボンニュートラル税制の適合案件と認められましたが、昨年度炭素生産性が33.2%向上し、当初目標数値を達成いたしました。また、同ビルにおいては昨年10月より再生可能エネルギー電力を導入し、更なるCO2排出削減を行っております。

2022年度における紙与不動産所有各ビルの貸室面積あたりのエネルギー使用量(原油換算)は、入居各テナントの新型コロナウイルス感染拡大防止対策の緩和や、換気による外気取り入れ量の正常化などにより149.27ℓ/貸室坪で前年度より9.2%の減となりました。

紙与不動産各ビルのエネルギー使用量の推移

項目 2020年度 2021年度 2022年度
エネルギー使用量(原油換算)(Kl) 1,238 1,293 1,233
原単位(l/貸室坪) 149.37 164.32 149.27
Co2排出量(t-Co2) 3,242 3,386 3,229

紙与博多中央ビルの低炭素化に向けた取り組み

1.  屋上緑化

紙与博多中央ビルは街区地権者とともに地区整備計画を策定しております。そのなかで環境配慮の取り組みとして積極的な緑化を推進することとしております。具体的には敷地面積の10%の緑化(屋上緑化)並びに街区全体での2階レベルの連続した植栽、更に1階壁面緑化を行っております。特に屋上緑化は断熱効果による一次エネルギーの削減に繋がっており、環境にやさしいビルとなっております。

2.  雨水利用

紙与博多中央ビルは屋上面積の約半分に降った雨水を地下のピットに貯留し、ろ過してトイレ洗浄水として再利用しております。

3.  空調用加湿余剰水の利用

ビルは特に冬場の空調(暖房)時に加湿のため上水を使用します。加湿用上水はその構造上多量の余剰水が発生し、一般的なビルでは下水道に排水しております。紙与博多中央ビルではその余剰水を回収し、トイレ洗浄水として再利用しております。

紙与グループの環境保全活動

1.  まちのクリーン活動

紙与グループは、地域の環境保全活動に積極的に参加しております。天神地区ではWe Love天神協議会が主催するクリーンディに参加しており、博多駅前地区では博多まちづくり推進協議会が主催するクリーンディに参加してごみ拾いなどの活動を行っております。

2.  公共花壇の維持管理

紙与博多中央ビル南側の公共花壇(2か所)について、将来に亘りより良い景観を保つため福岡市と「ボランティア花壇維持管理協定」を締結し、当社にて整備を行いました。そしてビルテナントと組織する「博多中央フローラクラブ」にて定期的に花の植え替えを行っております。

この度その活動が認められ、令和3年度福岡市長表彰を受けました。

自社オフィスにおける省エネ(クールビズと来訪者への呼びかけ)

紙与グループでは自社オフィスにおける環境負荷低減、節電の取り組みとしてクールビズを実施しております。本年は5月1日より10月31日までの期間で取り組みました。期間中には来訪されるお客様に対してもポスター掲示などでご理解をお願いしております。
また、社内外を問わず、社員それぞれが環境負荷低減、節電への意識を高めるよう呼びかけています。

福岡市が発行する「グリーンボンド」への投資について

福岡市は2021年度より「2040年度温室効果ガス排出量実質ゼロ」を掲げ、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを進めており、2021年度から資金調達のひとつとして「グリーンボンド」を活用しています。 本債券で調達された資金は福岡市のグリーンボンド対象プロジェクトである環境に配慮した市有施設の整備、気候変動対応を目的とした水害対策等の事業に充当されます。
紙与ホールディングス(株)は環境方針に沿った取り組みとして、福岡市が発行する「福岡市2022年度 第8回公募債(グリーンボンド10年)」への投資を行い、福岡市の環境改善事業を資金面でサポートすることといたしました。紙与グループとしても持続可能な社会の実現に今後も貢献してまいります。